メインコンテンツへスキップ
進め方と合意形成 約4分で読めます

修繕委員会の作り方と役割

決めるのは理事会と総会。委員会は検討する場

修繕委員会の作り方と役割

大規模修繕の検討は、理事会の通常業務に載せるには重すぎます。

日常の管理業務をこなしながら、建物診断の結果を読み、複数社の見積を比較し、住民に説明する。理事の任期は1〜2年なので、そのまま進めると検討の途中で交代することになります。

そこで、修繕委員会という検討の場を別に設けるのが一般的です。

なぜ必要か

理由 内容
検討期間が長い 準備から完了まで、理事の任期を超える
業務量が多い 診断、見積比較、説明会、総会の資料
専門性が要る 建築や設備の知識があると判断が早い
理事以外の力を借りられる 建築・不動産・会計に詳しい居住者がいる場合

4番目が、委員会を設ける最大の利点です。 理事は輪番で回ってくることが多く、適任者がその年の理事とは限りません。

委員会であれば、理事でない組合員にも参加してもらえます。

決定権はどこにあるか

ここを最初に明確にしてください。 曖昧なまま進むと、後で必ず問題になります。

主体 役割
修繕委員会 調査・検討・比較。案を作る
理事会 委員会の案を受けて、議案として整理する
総会 決議する。最終的な決定権はここ

修繕委員会に決定権はありません。 検討する場です。

この点を委員会の設置時に文書化してください。 「委員会が決めた」という形で進むと、決議の正当性が問われます。

委員会の位置づけは、管理規約または細則で定めます

規約に定めがない場合、総会の決議で設置し、その権限と任期を明記してください。

設置の根拠が曖昧だと、後から「誰が決めたのか」という話になります。

委員の構成

理事と、理事でない組合員を混ぜる

理事だけで構成しないでください。 任期で全員が入れ替わると、検討が途切れます。

  • 理事会からの参加者(理事長、または担当理事)
  • 理事でない組合員(建築・設備・会計に詳しい人がいれば特に)
  • 管理会社の担当者(オブザーバーとして)

3番目の扱いに注意が必要です。 管理会社が工事の受注側になる場合、利益が相反する立場になります。

管理会社を排除する必要はありませんが、どの立場で参加しているのかを明確にしてください。 助言者なのか、受注候補なのか。

人数は5〜10名程度が実務的です。 少なすぎると負担が集中し、多すぎると日程が合いません。

委員を集める方法

立候補を募るのが基本です。 ただし、集まらないことが多くあります。

  • 総会や理事会で、設置の必要性を説明する
  • 掲示板や書面で募集する
  • 関心のありそうな人に、個別に声をかける
  • 業務量と期間を、あらかじめ示す

4番目が効きます。 「いつまで、月に何回、何時間くらい」が分かれば、判断できます。分からないと、断られます。

専門知識は必須ではありません。 建築の知識がある人がいれば助かりますが、いなくても進められます。必要なのは、資料を読んで質問できる人です。

任期と引き継ぎ

委員会の任期は、理事の任期とずらしてください。

理事と同時に全員が交代すると、検討が振り出しに戻ります。半数ずつ交代する、あるいは工事の完了までを任期とするといった設計があります。

そして、記録を残してください。

  • 各回の議事録(検討した内容と、決まったこと)
  • 受け取った資料(診断結果、見積、提案書)
  • 検討したが採用しなかった案と、その理由
  • 住民から出た意見

3番目が最も重要です。 「なぜその案にしなかったのか」は、後から必ず聞かれます。記録がないと、答えられません。

報酬をどうするか

委員は無償が基本ですが、負担は小さくありません。

管理規約で理事に報酬を定めている組合であれば、委員にも同様の扱いを検討する余地があります。

扱いを決めるなら、総会の決議が要ります。 曖昧なまま謝礼を出すと、後で問題になります。

委員会がうまく動かないとき

よくある行き詰まり
  • 委員が集まらず、理事会がそのまま兼ねている
  • 決定権の所在が曖昧で、総会で覆される
  • 管理会社の提案をそのまま検討している
  • 記録が残っておらず、前回の議論を繰り返す
  • 特定の委員だけが詳しく、他が判断できない

最後の項目は、意外に多い形です。 専門知識のある委員がいることは利点ですが、その人の判断を検証できないと、実質的に一人で決めていることになります。

判断の根拠を、他の委員が理解できる形で共有してください。 説明できない提案は、総会でも説明できません。

※ 本記事は一般的な整理です。委員会の位置づけと権限は、管理規約によって変わります。

中立の立場から、複数社の比較をお手伝いします

大規模修繕laboは、発注者と施工会社をつなぐ窓口です。ご相談は無料です。

無料相談はこちら

付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語解説
修繕委員会大規模修繕の検討を行うために設ける組織。決定権は持たない。
管理規約管理組合の基本的なルールを定めたもの。
細則規約を補う形で定める詳細なルール。
総会区分所有者による意思決定の場。最終的な決定権を持つ。
輪番制順番に理事を務める方式。多くの管理組合で採用されている。
利益相反一方の利益が、他方の不利益になる関係にあること。
大規模修繕でお困りですか?
無料見積もり・即日対応いたします
お問い合わせ →
無料相談 → 03-6821-8657