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会社選びと発注方式 約4分で読めます

入札・プロポーザルの進め方

価格で選ぶのか、内容で選ぶのかを、先に決める

入札・プロポーザルの進め方

複数社から見積を取った。ここから、どう決めるか。

「一番安いところ」で決めるなら、手続きは簡単です。 しかし、それだけで選ぶと、後から問題が出ることがあります。

選び方には、いくつかの型があります。 そして、どの型で選ぶかを、依頼する前に決めておく必要があります。

2つの型

型 選び方
入札(価格競争) 条件を揃えたうえで、価格で選ぶ
プロポーザル(提案の評価) 価格に加えて、内容・体制・提案も評価する

入札が成立するのは、条件が完全に揃っている場合だけです。

設計図書があり、数量も仕様も指定されている。その状態であれば、残る違いは価格だけになります。

設計監理方式では、この形が取りやすくなります。

条件が揃っていない状態で「一番安いところ」を選ぶと、範囲の狭い見積を選ぶことになります。

プロポーザルという考え方

価格以外も評価する方法です。

評価の観点

観点 見る内容
価格 総額と、内訳の妥当性
工事の内容 提案された仕様、工法
体制 現場の責任者、施工する会社
工程 工期と、住民への配慮
実績 同規模・同種の工事の経験
保証・アフター 内容と期間

重要なのは、この観点を先に決めておくことです。

見積が出てきてから基準を作ると、「特定の会社に有利な基準を後から作った」と見られます。

依頼する前に決め、各社にも伝えてください。

参加してもらう会社を、どう集めるか

選定の母数が、結果を左右します。

  • 管理会社からの紹介
  • 設計コンサルタントからの紹介
  • 組合が独自に探す
  • 仲介する窓口を使う
  • 公募する

1つの経路だけに依存すると、実質的に選択肢が絞られます。

経路を分けておくと、比較の意味が出ます。

そして、参加を依頼するときに、次を伝えてください。

  • 何社に依頼しているか
  • 選定の基準
  • 提出の期限と様式
  • 決定の時期

「何社と競合しているか」を伝えることには、意味があります。 各社が真剣に検討する材料になります。

評価の手続き

評価を、記録に残る形で行う

手続きを、記録に残る形で行ってください。

1. 評価の基準と、配点を決める(依頼の前に)2. 各社の提案と見積を、同じ様式で整理する3. 委員会または理事会で、評価する4. 評価の結果を、記録する5. 選定の理由を、文書にまとめる

1番目を先に決めることが、透明性の基本です。

そして、複数人で評価してください。 一人の判断では、後から「特定の人が決めた」と言われます。

評価表を作ると、議論が整理されます。 観点ごとに各社を並べ、差がどこにあるかを可視化する。

開札・開示のしかた

入札の場合、開札の場をどう設けるかを決めてください。

  • 委員会の場で、複数人の立会いのもとで開封する
  • 結果を記録する
  • 各社に結果を通知する

この手続きが、後の説明を可能にします。

プロポーザルの場合も、同様です。 提出された内容を、いつ、誰が、どう評価したかを記録してください。

不調になった場合

予定していた金額を、全社が大きく超えることがあります。

このとき、次の選択肢があります。

  • 工事の範囲を見直し、再度依頼する
  • 資金の調達方法を変更する
  • 時期を延期する
  • 参加する会社を増やして、再度実施する

「一番安いところと交渉する」という方法もありますが、慎重に扱ってください。

条件を変えて交渉すると、他社との公平性が問題になります。 そして、削られた部分が何かを確認する必要があります。

範囲を見直して全社に再依頼するほうが、手続きとしては明確です。

辞退への対応

依頼した会社が、参加を辞退することがあります。

  • 日程が合わない
  • 規模や内容が、自社に合わない
  • 条件が厳しい

理由を聞いておいてください。 条件に無理がある場合、それ自体が検討の材料になります。

参加が1社だけになった場合、比較になりません。 その状態で決めるのか、参加者を増やして再実施するのかを判断してください。

総会での説明に、そのまま使える

この手続きを踏んでおけば、総会の資料が揃います。

  • 何社に依頼したか
  • 選定の基準は何か
  • 各社の評価はどうだったか
  • なぜその会社を選んだか

理事が最終的に問われるのは、この4点です。

選定の手続きで起きやすいこと
  • 評価の基準を、見積が出てから作った
  • 一人が評価し、記録が残っていない
  • 参加が1社のみで、比較にならなかった
  • 不調のあと、1社とだけ交渉した
  • 選定の理由を文書にせず、後から説明できない

※ 本記事は一般的な整理です。適切な手続きは組合の規模と実情によって変わります。

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付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語解説
入札条件を揃えたうえで、価格を提示させて選定する方法。
プロポーザル価格に加え、提案の内容や体制も評価して選定する方法。
設計図書工事の内容を示す図面と仕様書。
開札提出された入札の内容を開封し、確認すること。
不調予定した条件で成立しなかった状態。
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