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工事の中身 約3分で読めます

シーリングの打ち替えと増し打ち

目立たない工事だが、漏水の入口になる

シーリングの打ち替えと増し打ち

外壁のパネルの継ぎ目、サッシのまわり。そこに詰められているゴム状の材料が、シーリングです。コーキングとも呼ばれます。

住民から見て、最も地味な工事です。見た目がきれいになるわけでもありません。

しかし、ここが切れると水が入ります。

何のためにあるか

シーリングには、2つの役割があります。

  • 水を止める — 継ぎ目から雨水が入るのを防ぐ
  • 動きを吸収する — 建物の伸縮や揺れを、目地で受ける

2番目が重要です。 建物は、温度の変化や地震で動きます。その動きを、硬い材料では受けられません。

だからシーリングは柔らかいゴム状で、動きに追従します。

そして、その柔らかさが経年で失われます。

劣化のサイン

状態 意味
ひび割れが入っている 硬化が進んでいる
痩せて、目地に隙間ができている 体積が減っている
目地から剥離している 接着が切れている
触ると硬い、弾力がない 動きに追従できない
一部が欠落している 水が入る状態

3番目と5番目が出ていれば、水が入る経路ができています。

サッシまわりのシーリングが切れると、雨のときに窓際が濡れるという形で現れます。住戸内の漏水として気づくことがあります。

打ち替えと増し打ち

既存を撤去するか、上から足すか
方法 内容
打ち替え 既存のシーリングを撤去し、新しく充填する
増し打ち 既存を残したまま、上から重ねて充填する

基本は打ち替えです。 劣化した材料を残したままでは、その部分の性能は戻りません。

増し打ちが選ばれるのは、撤去できない場所です。

  • サッシまわりで、撤去すると防水層を傷める可能性がある
  • 撤去が構造上難しい部位
  • 既存が健全で、厚みだけを補う場合

「安いから増し打ち」という選び方は、適切ではありません。 部位ごとに、どちらを行うかが決まります。

見積で、打ち替えと増し打ちの区分と数量を確認してください。 すべて増し打ちになっている見積があれば、理由を聞いてください。

材料の種類

シーリング材にはいくつかの種類があり、部位と、上に塗装するかどうかで選びます。

  • 上に塗装する部位 — 塗料との相性が良いものを選ぶ
  • 塗装しない部位(サッシまわりなど) — 耐候性の高いものを選ぶ

塗装との相性が重要です。 相性の悪い組み合わせでは、塗料が汚れたり、密着しなかったりすることがあります。

材料の製品名が見積に記載されているかを確認してください。 「シーリング工事 一式」では、何を使うのか分かりません。

数量は、目地の総延長で決まる

シーリングの数量は、目地の長さの合計です。

  • 外壁パネルの継ぎ目
  • サッシまわり
  • 手すりの取り合い
  • 設備の貫通部

建物の形状で決まるため、見積の段階で確定します。 下地補修のように、あとから大きく増える項目ではありません。

各社で数量に差がある場合、どこまでを対象にしているかが違います。 範囲を確認してください。

工事中の影響

臭気が出ることがあります。 材料の種類によりますが、撤去と充填の作業時に匂いを感じる住戸があります。

窓を開けられない日が出ます。 サッシまわりの作業中は、養生されるため開閉できません。

どの住戸が、いつ該当するかを事前に通知してください。在宅の予定に関わります。

保証との関係

シーリングは、漏水に直結する部位です。

  • 保証の対象に含まれているか
  • 期間はどれくらいか
  • 漏水が発生した場合の対応の手順

引渡し後に窓際が濡れたとき、原因がシーリングなのか、他の部位なのかの切り分けが必要になります。 記録を残しておいてください。

シーリングで起きやすいこと
  • 打ち替えと増し打ちの区分が曖昧なまま契約した
  • 材料の種類が指定されておらず、塗装との相性で問題が出た
  • 撤去が不十分で、新しい材料が接着しなかった
  • 数量の範囲が各社で違い、比較にならなかった
  • 工事後に窓際で漏水したが、原因の切り分けができない

3番目は、外からは確認できません。 既存の撤去が十分かどうかは、施工中でなければ見えない部分です。

工事中の写真を、記録として残してもらってください。 各工程の施工状況が記録されていれば、後の確認に使えます。

※ 本記事は一般的な整理です。適した工法と材料は建物の条件によって変わります。

中立の立場から、複数社の比較をお手伝いします

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付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語解説
シーリング目地や隙間を埋める材料。コーキングとも呼ばれる。
打ち替え既存のシーリングを撤去し、新しく充填する工法。
増し打ち既存を残したまま、上から重ねて充填する工法。
目地部材と部材の継ぎ目。
バックアップ材目地の奥に入れる、シーリングの厚みを調整する材料。
耐候性日射や風雨に対する耐久性。
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